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エノキの木も「しゃちほこ」 名古屋名物に、城周りも合わせたの?
「石垣にビール瓶」「城のかくれんぼ」など名古屋城の知られざる見どころを、名古屋に赴任していた記者が紹介してきました。しつこくガイドブックには載らないであろう小さな話をしていますが、もうひとつネタがあります。今回は「しゃちほこの木」の話。外堀沿いに静かにじっと立っています。
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「石垣にビール瓶」「城のかくれんぼ」など名古屋城の知られざる見どころを、名古屋に赴任していた記者が紹介してきました。しつこくガイドブックには載らないであろう小さな話をしていますが、もうひとつネタがあります。今回は「しゃちほこの木」の話。外堀沿いに静かにじっと立っています。
「石垣にビール瓶」「城のかくれんぼ」など名古屋城の知られざる見どころを、名古屋に赴任していた記者が紹介してきました。しつこくガイドブックには載らないであろう小さな話をしていますが、もうひとつネタがあります。今回は「しゃちほこの木」の話。外堀沿いに静かにじっと立っています。(朝日新聞東京社会部・岡戸佑樹)
名古屋城のシンボルと言えば、天守閣の頂にいる金のしゃちほこです。名古屋城自体の形は思い浮かべることができなくても、しゃちほこの姿だけは鮮明に思い出せるかと。
記者(=岡戸)がシャチホコに似た木に気づいたのは、城に足しげく通っていた2014年5月のことでした。城の西側の外堀沿いを歩くと、その木が現れます。
記者を待ち構えていたのは、「エノキ」と呼ばれる樹種で、幹の直径は50センチほど。根っこの部分からお堀に向かってほぼ水平に約2メートル続き、そこから一転、真上に伸びていました。
この木、あのエノキダケができる木でもあります。週3回ほどジョギングに訪れる男性を呼び止めて、尋ねてみると「何でこんな曲がり方をしたのでしょうか」と不思議がっていました。
いつも色々と教えてくれる名古屋市の総合事務所にも聞きましたが、今回ばかりは「樹木は水を好むため、お堀の方へ伸びていったのでしょうか」と戸惑い気味です。理由はよくわかっておらず、いつ植えられたのかすら事務所のOBも知らなかったそうです。
とは言え切るわけにもいかず、このままだと倒れる危険性もあります。市はエノキを支える丸太を2011年ごろに新しいものに代えるなどの対策をとりました。当時の担当者は「この形になった経緯や理由を知っている人がいれば教えてほしい」と話していましたが、その後、謎は解けたのでしょうか。
現在の担当者も「いまだに理由は分かっていません。いつごろからかも…」。城の周りには他にもまっすぐなエノキの木があるというため、全ての木が曲がっているというわけではなさそうです。もしご存じの方がいたら記者にも教えてください。
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